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Sustainable Business Nordic 2025 開催(後編)

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Sustainable Business Nordic 2025 開催(後編) | NECSUS GREEN FILE

Sustainable Business Nordic 2025 開催(後編)

5月7日、環境先進国・フィンランドの首都ヘルシンキで開催された「Sustainable Business Nordic 2025」。

サステナビリティを「理念」から「実践」へと進める各国企業の最新動向を、NECSUS Green Fileが現地取材しました。

トピックはCO₂削減制度の最新動向から欧州企業のリーダーシップ、技術活用、ESG戦略など多岐に渡り、関係者間のネットワーキングも盛んに行なわれていました。以下後編です。

「Technology Meets Nature」のタイトルで講演したのはコンサル・エンジニアリングのランボル社のサーラ・ヴァウラモ=ネイチャーユニット主任。破壊されつつある自然の状態を科学技術で測定し、戦略を練り、実行し、結果を確認していくプロセスについて、実例と共に説明しました。またネイチャーポジティブ投資の判断材料としての自然調査の必要性を強調しました。

エコバイオ社のアク・コーコネン=シニアコンサルタントは、自社のサステナビリティマネジメントと情報開示業務についてプレゼン。欧州が構築していくサステナレポートをデジタルなエコシステム構築と重ね合わせているところに、同社の提案の価値が見られます。

サステナ移行期の企業文化とリーダーシップについて語ったのはコネクレーンズ社のアンニーナ・ヴィルタ-トイッカ。「持続可能な未来に向けての企業文化醸成」(Corporate Culture for a Sustainable Future)と題した講演を行ない、本学の狙いとシンクロする発言をしています。

「サステナビリティを企業理念や方針の中核に据えるためには、社員ひとりひとりの意識が大切であるが、その醸成には、ひとりひとりの日々の活動にサステナ的意味合いがあることを認識させること、さらにそのためにはトップ層の強力なリーダーシップが必要」と同氏。コッターの変革の8段階説をイメージすると、危機意識の高い小グループからのスタートがひとつの方法であり、大企業であれば、中間管理職がその役も担うことになるでしょう。

小グルーブでのトップの成長も必要であり、かつ頻度の高いコミュニケーションが問われます。同じく登壇したPR専門家のアンティ・イソカンガスも「時代や内容に関わらず、とにかくコミュニケーションで信頼を得ること」と語っていたことと重なります。

ヴィルタ-トイッカの講演後、CSO(最高サステナビリティ責任者)の育成について尋ねたところ、「要はその立場の人が真剣に取り組むかどうか。これはマーケティングやファイナンスといった科目で教えられることではない」とのコメントでした。本学はこれを、教科内容のクロスオーバーのあり方、つまりリーダーシップは各教科で身に着ける考え方・実践手段と両睨みで育てることだと考えます。真剣さ、熱心さはことを成すに必要であり、それも学ぶ(教える、あるいはそうした雰囲気を作る)ことができるのも、また本学の姿でありたいと考えます。

▼ (前編)現地レポートはこちらから
Sustainable Business Nordic 2025 開催レポート

CO₂削減制度の最新動向や、欧州企業のリーダーシップ・技術活用・ESG戦略など、注目ポイントを多数掲載しています。

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